当院では、母体保護法の指定医師のもとに行ない、患者様の安全、快適にして頂く為に最善の注意をはらっております。
手術は専用の手術室で行なっており、自動血圧計、心電計、経皮酸素モニター、場合により酸素マスクも用意しております。
また手術中は必ず超音波診断装置を使用のうえ、手術を行ないます。
さらに当院では、吸引装置を使用する事によって術中、術後の出血を少なくし、術後のトラブルを最小限に抑えております。
手術後、意識がハッキリする迄手術室にて観察、その後個室に移って頂き、御家族との面会、付き添いもゆっくりとして頂けます。
手術の対象は妊娠11週までとなっております。
子宮頸部上皮内病変(CIN)に対し、当院ではCO2レーザー蒸散治療を平成23年以来行って参りました。
周知の事ではありますが、子宮頸部はHPV(ヒトパピロマウィルス)の持続感染により、CIN1→CIN2→CIN3→子宮癌へ変ぼうしていくのです。
13種類あるその内特に、8種類のHPVが大きく関与しております。
一般にはCIN2、CIN3の方を治療対象としておりますが、
CIN2 [ 8種類のHPV(+) ] >CIN1 [ 8種類のHPV(+) ] >
CIN2 >CIN1、の順で
CIN3 、子宮癌へと進行の度合いが違うといわれておりますので、CIN1まであっても8種類のHPV(+)であれば、レーザー蒸散治療の対象として良いのでないかと考えております。
CIN3に関しては術前診断を更に慎重に行い、その広がりが子宮頚管内にある場合などは子宮膣部円錐切除術が必要な場合もあると考えております。
レーザー治療は外来手術(日帰り)で行い、入院の必要はありません。手術時間は15分~20分です。
一般にレーザー手術での治癒率は、75~85%といわれておりますが、当院では23例中19例で82.5%の治癒率です。
妊娠、出産に関しても円錐切除術に比べても、副作用が少なく安心して治療をお受けいただけます。
あらかじめ抗生剤、鎮痛剤を投与し、局所麻酔下にレーザーを使用して行います。
レーザーを使った場合は、他の方法に比べて再発率が低いのがメリットです。
ヒトパピローマウィルス(HPV6型、11型)の感染により発症する良性の腫瘍です。
先の尖ったイボ状のものが外陰部、膣、肛門の周りにできます。
初期は痒みもなく症状もありませんが、進行していくと激しい痒みや腫れがあります。
一般的にはベセルナクリームを使いますが、時間がかかり治りにくく、皮膚がただれる事があります。それに比べレーザー焼灼の場合、局所麻酔なので少し痛みを感じる事がありますが、治療時間も短く傷跡が残りにくいのがメリットです。
排卵期以外に出血する事があります。小さいものは器具を使って切除します。
大きい場合は絹糸で結びレーザーあるいはメスで切除します。
いずれも痛みはほとんど感じなく、99%良性です。
外陰部腫瘍摘出および黒子切除はご相談ください。